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海洋散骨とは

海洋散骨とは、火葬されたご遺骨に粉末・パウダー加工を施し、海へ放つという方法で自然に還し、葬送することです。お墓に入るのが当たり前だと考えられてきた日本国内においては、新しい葬送の選択肢のひとつといえます。

海洋散骨を望む声

海洋葬
  • 狭いお墓の中に入るのではなく、広い海の中で眠りたい。
  • 海を愛しているので、最後に海へ還るのが一番自分らしく思えます。
  • 海の近くで育った故人が、思い出の海に眠ることを生前から希望していたから。
  • 墓地の増設による森林の伐採は、環境破壊につながるので、散骨に賛成。

大自然の恩恵を受け、大いなる自然の一部である人々が、最後に“自然へ還りたい”と望む、自然思想の波は年々大きくなっているようにも感じられます。

支持され始めた要因

海洋葬
  • 核家族化が進み、地方にあるお墓を管理出来なくなっている現状。
  • 少子化による、お墓の承継者不足問題。
  • 都心部での墓地不足・価格高騰、お墓を維持していくための金銭的負担から、お墓を持たないと考える方が増えていること。

他にも、事情によりご先祖のお墓へ入れない方、形式や慣習にとらわれない人々が増えた事など‥‥。変化する社会の流れから、散骨が認知され始めた事により、今後のお墓に対するお悩みやご不安が軽減される方もいらっしゃることでしょう。

問題点と解決の糸口

海洋葬
  • ◆お参りをする対象物が無くなることへの不安。

    世界に繋がる海は、どこの海からでもお参りすることができるという素晴しい利点がございます。再び散骨をした場所へ向かう、ご法要のクルージングもございますし、身近に故人様の存在を感じていただくために、ご遺骨の一部を、小さな骨壺や専用のアクセサリーに納め、お手元供養をすることもできます。

  • ◆ご高齢の方、お体の不自由な方、乗り物に弱いなど、船へのご乗船が困難。

    大切な方をお見送りする事が出来ないというのは、とても切ないことです。お身内や信頼している方に、代わりの代表者としてご乗船してしていただき、 散骨を実施されてもいいと思います。代わりの方がいない場合には、 弊社の海洋散骨スタッフが代わって実施する散骨をご利用してはいかがでしょうか。

  • ◆お身内のなかで、散骨に反対される方がいらっしゃる。

    ご本人の生前からの意思を一番に尊重することは、とても大切ですが、お墓へ入れることを望まれるお身内がおられる場合は、分骨をして半分をお墓へ、もう半分を散骨する事もできます。お身内の皆様全員が納得できるよう、充分にお話し合いをなさるべきですが、トラブルが生じないためにも、生前からご自身の意思を遺言書に記しておいたり、事前の生前予約で、お身内の同意署名を用意する、など備えておくことも 大切な事といえるのでしょう。

心あるお別れと旅立ち

海洋葬

どの宗派であっても、どのような葬送であっても、大切な方をお見送りすることに変わりはございません。

ご自身の意思通りに、心を込めて見送られる…そんな理想的なお別れができれば、とても幸せなことでしょう。しかし、たとえご自身が望む理想の形があるとしても、「その想いを叶えたい」と思う周囲の心がなければ、実現し得ないことです。
何より大切なのは、ご自身の意思、想い、考えを周囲と語り合うこと。心と心が通じ合うコミュニケーションをとること。
それが、心あるお別れと旅立ちの瞬間へと繋がっていくのではないでしょうか。

海洋葬



マナーと法律

責任をもった海洋散骨でお見送りするために。

近年、散骨への認知度が高まるとともに、散骨をご希望なさる方が増加しています。国内の海で散骨をするには、法律的なガイドラインが統一されていないため、海外での法規制を参考にどの業者も海洋散骨における自主的なルールとマナーを決めた上で実施しております。

散骨と法律について

海洋葬

散骨に関する法律については、1991年に厚生省(現厚生労働省)が「墓地埋葬法」の解釈に関して「墓地埋葬法は、遺灰を海や山に撒く葬法は想定しておらず、法の対象外である」との見解を発表し、法務省も刑法190条について「葬送のための祭祀として、節度をもって行われる限り違法性はない」という見解を発表しました。

海や空での散骨については問題となることは殆どありませんが、陸地で行われることについては、たとえ土地所有者の許可がある場合や自己の所有地であっても、近隣住民などが違和感・拒否感を抱くこともあり、トラブルとなった末、散骨を規制するための条例を制定した地域もございます。

海外で散骨をする方も多いようですが、日本と異なり「海岸から3マイル(約5km)以内での散骨は禁止」など明確な条例が定められているケースもございます。海外で散骨を行う場合、現地での法規や手続きに精通した専門の業者を選ぶことが必要となります。

今後、国内において散骨の実施が増え認知されていく中で、陸部や沿岸部での散骨に対し指定区域が設けられたり、条例が定められていくことも考えられます。

現時点では “周囲の人々や環境 への配慮をしながら相応しい場所で、ルール・マナーを守りながら実施する” ことが、違法性のない「節度をもって行われる散骨」の判断基準ということになります。

その「節度」とは、海洋葬散骨を行っている業者に委ねられているのが現状であるため、きちんとした業者を見極めて依頼することが重要といえます。

周囲への配慮

海洋葬

火葬されたご遺骨は、衛生・環境面においても全く無害なものです。稀にご遺骨に六価クロムが含まれている場合が有ります。当社ではご遺骨の六価クロムを検査し六価クロムが認められたご遺骨は無害化処理を致します。とはいえ、人の心情としましては、ご遺骨に対して恐れ、穢れを感じてしまうことは拭いきれません。

弊社前の港では、魚釣りを楽しむ方や、観光・レジャー目的のお客様も数多くいらっしゃいますので、周辺の方への配慮として喪服でのご乗船は極力お控えいただくようにお願いしております。

散骨を実施する場所は、海水浴場近くや漁場を避け、下田港外の人目の届かない沖合にて行います。 たとえ法規制がないからといって、人目のある港や岸壁から投げ入れるようなことは、絶対におやめください。

自然に還すために

海洋葬

もしも、火葬されたご遺骨をそのまま海へ散骨してしまうと、周囲の人々や環境に配慮し「節度をもって行われる」違法性のない散骨とは見なされません。
自然に馴染むように、そして速やかに自然へ還すためにも、ご遺骨を細かくきれいな粉末・パウダー状にして、散骨する必要がございます。
献花の際には、環境保護のためにも花束のままではなく、花弁のみを海へ流し、故人様をお見送りします。
そして故人様の遺品や想い出の品などを、一緒に海へ投じることは、ご遠慮ください。

弊社の姿勢

信頼のクルーたちが送り出す旅

私共が拠点としている太平洋に面した伊豆半島・下田沖の青く澄んだ海は、人々の心に癒しと安らぎを与えながらも、時に激しく、自然の偉大な力を発揮します。この大自然と歩み続けている、弊社の船長・クルーたちが、お客様を安全に美しい海域へお連れし、お別れのクルージングをサポートさせていただきます。
下田沖の海上気象状況を長年の経験から、慎重に予測・判断し、出船の決定を早い段階から、お客様へお伝えしていけるように最善を尽くしております。

海へ還すためのお色直し

海洋葬

違法性のない散骨を実施するために必要な、ご遺骨の粉末加工。きれいな粉末・パウダー状にすることは、故人様が海へ還るための“お色直し”でもあると、私共は考えております。お預かりしたご遺骨は弊社にて、故人様が清らかに、あらたなる旅立ちをしていただけることを心より願いつつ、丁寧に粉末加工させていただきます。
また、私共には海洋散骨の窓口として「節度をもって行われる違法性のない海洋散骨」をお客様にご提供し、故人様が無事海へ還られたことを最後まで見届ける義務と責任がございますので、ご遺骨の粉末加工だけのご依頼はお受けしておりません。弊社にて海洋散骨を実施されるお客様のみ、お受けいたします。

海に眠る故人様とご家族様のために

青色の波線

通常お墓参りへは、故人様のご命日や記念日、お彼岸以外にも身辺のご報告や、ご先祖様と対話をしたい時など‥‥又は毎日の日課として足を運ばれる方もいらっしゃる事でしょう。海へ散骨をされたお客様にも、お気軽に年に何度も下田沖へ足をお運びいただく事で、故人様にもお喜びいただけるのではないかと考えております。

海洋散骨とは ご利用の流れ